2005年11月19日

苦しい目覚め〜大事件発生 <<入院初日>>

退院から一晩が過ぎました。

昨晩は病院では決して食べられないもの、奥さんにリクエストしていた「辛いカレーライス」をしこたま食べて、気持ちよく1週間ぶりのベットに眠りました。

そしてこの1週間で染みついてしまった習性でしょうね、朝日がまぶしい時間帯に目覚めてしまいました。


図らずも早起きしてしまったんで、この1週間、私に起こったことを書き起こしてみようと思いました。長文になりますし、記録的な要素もあるんで時間のある方だけで結構です。あんまり楽しいものでもないですし。


しかもすでに『漂流楼閣』で経過をご存じの方にとっては重複する内容になると思います。
しかし、当事者にしか分からない痛みや苦しさもちょろっと織り交ぜつつ、『漂流楼閣』では奥さんが自重して書かなかったことについても書いていきたいと思ってます。




あれは先週金曜、朝のことでした。

その日は三井住友太平洋マスターズで予選落ちの可能性があったジャンボ尾崎を追うために御殿場に行くことになってました。
8時に目覚ましをセットしていたんですが、その少し前に目が覚めました。覚めた途端に胸と背中に痛みが走り、息苦しいことに気付きました。
起きあがろうとしたら激痛が。どうも背筋を伸ばすと痛みが強まります。猫背になると多少は痛みが引くものの苦しさはどう体勢を変えても逃れられない。

元々私は喘息持ちですんで、息苦しいことには免疫があります。しかしこの日の苦しさは気管の収縮程度じゃない、経験から直感的に思いました。

これは御殿場までは無理だな。即座に判断して仕事のキャンセルしました。
思えばこの時にすでに入院も覚悟していたのかもしれません。奥さんに付き添う様に頼みました。
普通の病気なら一人で行きますよ。大人ですからね。しかしこの日は付いていってもらった方がいいと思ったんですよね。それほど苦しかったってのもありますが。

最初は町医者に行きました。今年のGWに人間ドックを受けた病院です。ここなら健康状態の肺のレントゲンがあると分かっていたからです。何かがあったらそういうのがある方がいいのかとも考えたんです。

苦しみながら自分で車を運転し、助手席に奥さんを乗せて病院へ。奥さん、ペーパードライバーなんですよ。困りモンですね。練習させておけば良かったとこの時痛感しましたよ。

そんなこんなでレントゲンを受け診察になりました。
医者はそれを見た瞬間に

「自然気胸ですねぇ。ほら左肺が2/3くらいになっちゃってるでしょ。」

「これは肺に穴が開いて空気が漏れちゃってるから、その空気を抜かないとダメだね。」

「ウチではダメだから他の病院に入院して処置してもらわないとね。5日から1週間の入院になるかな。」

ってことで今回入院した病院を紹介され、また苦しみながら車を転がしそちらに向かいました。
入院設備のあるその病院。自宅からも近いし、奥さんの職場からも近い。環境としてはばっちりだ。ただ古めかしいということを除いたら。

まぁそれでもともかくこちらでも医者に診断してもらったところ、やっぱり変わらず自然気胸ってことで入院手続き。あれよあれよという間に入院患者になって病棟のベットに腰掛けてました。

ここで奥さんは着替えやら歯ブラシといった必要になりそうなものを取りに自宅に戻る。

その間に処置室に呼ばれ、漏れてしまった空気を抜く処置が施されることになった。
これは退院直前の抜く時に確認したんだけど、その抜くための管、直径7〜8ミリはありましたね。
それを脇から刺すことになるんだけど、オレは処置室の窓に頭を向けるようにして寝かされた。
医者、看護士は右側、左には壁がある。ちなみにオレの肺に穴が開いたのは左肺。この時点で「?」と思うところはあったんだよね。

「右から刺すんですか?」

「そうですよ」

こんな簡単な会話があった後、処置は始まった。医師は研修医に質問したり指示したりしながら淡々と作業を進めていく。局部麻酔を打って、管を入れるために切って、そこから肋骨をよけながら管を肺の膜の中に刺していく。と簡単に書いてますが、麻酔は痛いし、管をググって差し込んだ時の痛さったらもう!!えんぴつ差し込まれてグリグリやられてるみたいな感じですから。悶絶ってもんですよ。
で、その処置が終わり、すぐにまたレントゲンを撮りに行く。でも苦しいのはまだ収まらないから車いすに乗せてもらうことに。それも終わり病室に戻ってしばらくしたら、医師がやってきた。

「レントゲンの結果が来ました。ちょっとこちらにお願いします。」

4人部屋の病室からカンファレンスルームに呼び出された。
勘の良い方ならなんとなくわかるでしょう?オレもこの時点でピーンと来ましたよ。

「正直に申し上げますと、単純なミスでレントゲンの表と裏を見誤ってしまいました。」

「本来左肺にすべき処置を、右肺にしてしまいました。本当に申し訳ない」

「したがって本来すべきであった左肺への処置をこれから行わせてください」

やっぱりでした。どういう理由かはともかく、やはり先ほどの処置は右へのものだったんです。
「ということは、またあの痛いヤツをやらねければいけないってことですか?」

「申し訳ありません」当然医師は平謝りです。

でも、その時はとにかく痛みと苦しさの絶頂でしたから、
「とにかく今はこの苦しいの無くして欲しいんでお願いします。」

こうしてすぐに左への処置が行われました。
やってみると明らかに右の時とは違いましたね。管がしっかり刺さった瞬間、つまりあの悶絶する痛みの直後、水タンク(のちにポチと呼ばれるあれです)に空気が次々に送り込まれ、ボコボコと音を立ててましたから。まさに空気を抜く作業って音でしたね。そしたらすぐにすーっと苦しさも弱まってきました。

苦しさは弱まったけど、両方の肺に管が刺さってるという事実は変えられない。
異物感とじわじわ来る痛みに打ちひしがれてる時に、奥さんが着替えを持ってやって来た。

すぐにかいつまんで事情を話した。「訴える?」とか奥さんが冗談っぽく話しているところに医師がやってきた。

「今回のことは病院の上の方とも話をして、何らかの賠償も考えさせていただきます」

そんなようなことを話して病室を後にしていった。

まぁ、手ぶらで退院する気はありませんでしたよ。当然ね。
ただ、めんどくさいことは嫌なんです。きちんと病院側が対応してくれればそんなにごねるつもりもないし。事を荒立てるのは好きじゃないし体力のいることだからね。すんなりと終わらせたいなってのが一番の希望でした。

と、まあ、これが入院初日に起こった大事件の顛末です。
あるんですよねぇ、こんなことが。当人のオレだってビックリでしたから。

結論は退院前日に出るんですが、それはまた後日。
posted by かに at 17:30| 埼玉 ☀| Comment(12) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
退院できてよかったですね。
医療ミスって本当にあるんですね。
怖いです。
Posted by さんう゛ぁ at 2005年11月19日 19:13
ご退院おめでとうございます!ってコメントしようと思ってみたけど・・・
エグいですね〜。私ならタンマリと頂くべきもんは頂きます!
昔、私の母もレントゲンのミスで、ノドを切られました。手術痕クッキリです。
Posted by さとる at 2005年11月19日 19:36
こ、こ、こ、こわい・・・ブルブル・・・

何が怖いって、管をグリグリ刺されるなんて・・・しかも、2回。そして、間違うなんて(T▽T)
想像しただけで怖すぎる・・・

あいたたた、、、なんだかお腹が痛くなってきた。

今日のところは失礼します。

(((((((((((((ーー;) さささっ・・・
Posted by Ayigus at 2005年11月20日 00:14
さんう゛ぁさん、どうもです。

お久しぶりです。驚いていただけました?
素人でも考えつかないこんなミスがあるんですよねぇ。幸いに命にもその後にも影響のないものだったからよかったんですが。
Posted by かに at 2005年11月20日 06:46
さとるさん、どうもです。

私も最初の内はそう思ってました。たっぷりもらって新しいノートパソコン買ってやろうとか(^^;)
まぁ、どうなったかは後日書きますが。

ノドってのは怖いですね。私のは脇ですからね。普段は見えませんし。それが救いです。
Posted by かに at 2005年11月20日 06:53
Ayigusさん、どうもです。

グリグリされた上で、そのまま刺しっぱなしですからね。肋骨と肋骨の間にず〜っと管が入りっぱなし。それが時々ホネに当たる感覚があったりとか・・・・
う〜思い出しただけで痛い・・・_| ̄|○

続きは体調の良い時に読んで下さい。
Posted by かに at 2005年11月20日 06:56
大変な目に遭われましたね。
間違った場所への処置、命に別状が無かったから良かったものの、間が悪ければ取り返しのつかない事態だって予想される事ですよ。
臨床医としての注意義務怠慢ですね。
この後どうなったか? 早く知りたいですよ。
Posted by ドラ夫 at 2005年11月20日 18:58
ドラ夫さん、どうもです。

ホントに刺して痛かったってだけだから良かったんですよ。これが切除したりしてたら取り返しがつかないですからね。

レントゲンって心臓も映ってるから間違えること自体が理解出来ないんですよねぇ。
なんか魔のスポットにでも落ちちゃったのか。今でも疑問ですよ。
Posted by かに at 2005年11月21日 00:57
いやー読んだだけでも怖気が走ります。
それも2回も。

私は未就学児の頃、脱腸の手術をしたのですが、その時、かにさん同様左右を間違いられてしまい、両方切った様です。私は覚えていませんが、確かに傷は両方に残っています。
執刀医が親戚の外科医だったので、訴えませんでした。(すごくいい外科医なんですよ、通常は)

私は歯医者を訴えたい気持ちになったことがあります。親知らずを抜く時、大学病院で明らかにインターンと指導教員としての会話が聞こえていました。「そうじゃないだろ」とか「練習してきたんですが」なんて言っていたと記憶しています。最後には、「もういい、かせ」と言って、教官が処置しました。その間、麻酔が切れ、3回も麻酔注射を打っています。痛みも半端じゃありません。待合室から1歩も動けなくなってしまいました。

この大学病院、絶対懲らしめてやる!なんて思っていました。
Posted by 星 十徹 at 2005年11月21日 12:35
星さん、どうもです。

星さんの体験もヒドイ話ですねぇ。インターンの実験台にされる身にもなれって強く言いたいですよねぇ。私も処置の時に隣の研修医にあれこれ教えながらでした。
あげくに間違えて処置ですから始末に負えないですよねぇ。
Posted by かに at 2005年11月21日 18:42
それにしてもひどい話ですね。
「間違えました。すみませんでは」すみませんよね。
医療ミス、怖いですね。
いやぁ〜、それにしても大事(生死にかかわるようなこと)至らなくて良かった(と言ってよいのか)ですね。
ご自愛くださいね。
Posted by baseball-oyaji at 2005年11月21日 22:57
baseball-oyajiさん、どうもです。

こんなに単純な医療ミスもあるんだなぁと改めて驚きましたよ。

このシリーズ、先ほど最終回をエントリしました。この結果をみなさんがどう判断するかはわかりませんが、一応結論が出ましたんで良ければ読んで下さい。とんでもなく長くなってしまったんですけどね。

Posted by かに at 2005年11月22日 00:08
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