『令和の怪物』大船渡高校の佐々木朗希投手の甲子園挑戦が終わりました。
しかし4日前の準々決勝で約190球、前日の準決勝で約120球投げた疲労を考慮し、国保監督は決勝戦で投げさせないという決断をしました。
佐々木投手の将来を考えれば非常に意味のある勇気の要る決断だったと思います。
決勝戦でチームの大黒柱であるエースを一切投げさせないというのは普通に考えればあり得ないこと。
案の定、ネットでは賛否両論渦巻きました。
「ここまでに負けたチームに対して失礼」「勝つための采配をしない監督は無能」
こんな暴論がネットで飛び交っていました。
高校野球ファンである私としても彼が甲子園で投げるところは見てみたい。
でもそのために連投でこの日の決勝戦に投げるというのは、うーんと考えてしまうところもありました。
真偽のほどはわかりませんが
『朗希1人に依存して彼の将来を潰してまで甲子園に行っても嬉しくない。それより俺達が朗希を甲子園に連れて行くつもりで頑張る』
こんな声がチームメイトからあったとか。
もしこれが本当だとしたら佐々木君は素晴らしいチームメイトに恵まれたと思う。
甲子園で勝ち上がる事を考えたら、佐々木投手抜きで花巻東クラスと対等で戦える投手力、打力が必要。
残念ながらそこまで力が届かなかったという事だったんだと思う。
国保監督は佐々木投手の将来と共に、こんな過密な試合日程を組んだ岩手高野連に対しても大きな一石を投じたと思います。
落合博満氏がこんな事を言ったそうですが、まさにその通りだと思いました。
「周りがとやかく言う問題じゃない。指揮を執った監督が最善策を取っただけ。当事者が解決すればいい。周りが騒ぎたいのは分かるけど、学校や監督の立場がある。議論にしてはいけない」
誰よりも甲子園に行きたかったのは選手達、そして一緒に苦労してきた監督なのだから、外野がその賛否を言い争っても意味が無い。
落合氏が言う通り、議論にしてはいけないと思います。
高校野球で一番大切なものは何か。
決勝戦の試合後。
「甲子園に行きたくねえのか!」
国保監督にこんなヤジが飛んだそうです。
本当に情けない。
行きたくないわけないじゃない。
大きな一石を投じた国保監督の決断。
私は一野球ファンとして支持します。
物凄く難しい判断だったんじゃないかな?って思いますが、最終的には佐々木投手の将来を優先するという結論を出したというわけですね。
当事者がそういう結論を出したんですから、部外者がとやかくいうものではないと思います。
ただ、それだけ佐々木投手を守ろうとするなら、決勝戦での登板回避だけでなく、準々決勝での約190球、準決勝での約120球をもう少し早めに交代させられなかったんだろうか?とも思います。
まぁ、それも部外者がとやかくいうものではないんですけどね。
準々決勝は延長戦ですから、彼に託したという事で理解は出来るんです。球数としては投げ過ぎだとは思いますが、この試合を彼に託したという事でしょうから。
ただ、準決勝は4対0という展開ですから、一イニングでも短くすることは出来なかったかな、と思ったりもしますね。
しかし高校野球で4点差なんてセーフティリードじゃないですからね。難しいですね。