2010年07月15日

勝者の涙

先日、地元高校と隣の市の高校の試合を見に行きました。

じつはこの両校にはそれぞれ少年野球時代のチームメイトがいるんです。

今年の春に練習試合をしている地元高校。(その時の様子はこちら
このチームには少年野球時代の4番S君が在籍。他にも中学時代の親友が捕手、少年野球時代のライバルチーム選手がエースとして在籍しています。

一方の隣の市の高校。(以下隣市高校)
こちらには主将で捕手が少年野球時代の5番打者A君が在籍。
他にもかつてのライバルが数人在籍。

両チーム合わせたら約半数が知っている選手という、まさに地元対決なんです。

組み合わせが発表された時、「なんでよりによってこの対決なの?」と思ったものです。

S君とA君。
どちらも私にとっては可愛い教え子ですし、まーぼの友達ですから、どちらか一方を応援することは出来ない。
どちかのチームの勝利を願うことも出来ない。
そんな複雑な気持ちでした。

グランドに到着したのは試合開始直後。
通常なら応援する側のスタンドに向かうんですが、今回はどちらの応援も出来ないので(雨も降っていたし)屋根があるバックスタンドに座りました。

下馬評では隣市高校が有利との評判。
春季大会でも結果を出して、Dシードにもなっていましたからね。
しかしそれでも結果がどうなるか分からないのが高校野球。
両チームともかなりの好投手を擁しているだけに、投手戦になるだろうと思っていました。

ところが初回、いきなり試合が動きました。
表の攻撃は隣市高校。
先頭打者が2塁打で出塁。ノーアウト2塁といきなり大チャンス。
が、送りバント失敗などがあり無得点。

一方、裏の地元高校の攻撃。
四球で出た2人を置いて5番のS君。
甘く入ったストレートを右中間にはじき返して2点タイムリー。

その後、3回に隣市高校が得点して2対1
その裏に地元高校が得点して3対1
終盤7回に隣市高校が得点して3対2

息詰まる展開で最終回を迎えました。
先頭打者がヒットで出塁するも、送りバント後、後続が倒れて2アウトになりました。
地元高校のエースはプロも注目の左腕。
1球1球声を上げながら気合いの入った球を投げ込んでいました。
そしてその気持ちが勝りました。
セカンドゴロに仕留め、転送されたボールをファーストのS君が掴んでゲームセット。

私はカメラでS君を追っていたんですが、整列に向かうS君は涙を流していました。
素晴らしい投手を抱えながら公式戦ではなかなか勝てずにいた地元高校。
初戦の相手がかつてのチームメイトがいるシード校とあって色々な思いがあったんだと思います。

整列後、S君とA君はがっしりと抱き合っていました。
この時どんな会話があったのか、それは分かりません。
2人とも気持ちの優しい子ですから、試合までの間には色々な思いがあったことでしょう。

私は出来るならこんな場面を見たくはなかった。
まーぼ野球部と地元高校の練習試合の時、メンバー表交換でまーぼとS君はニヤニヤしてじつに楽しそうでした。
でもそれは練習試合だからこそ。
公式戦となればそうはいかない。当然ながら勝者と敗者が生まれる。
どちらの高校にも勝って欲しかったし、どちらの高校にも負けて欲しくなかった。

その中で救いだったのが勝ったS君の涙でした。
こうなったらA君の思いも乗せて、地元高校には一つでも上を目指して欲しいです。
posted by かに at 10:57| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 高校野球 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする