2008年03月07日

最後のロッカールーム

先日、日本テレビの『人生が変わる1分間の深イイ話』って番組で、正月に行われる高校サッカーのロッカールームでの話をやってました。敗れ去ったチームの最後のロッカールームでの監督の話。
高校野球ではまったくない事ですが、高校サッカーではずいぶん前からやってますよね。
今では特番として放送された上にDVDとして発売までしてるみたいです。

大概にして、全国大会にまで来れた選手を讃え、感謝の言葉を述べる監督が多いです。

例えば準優勝した藤枝東に3回戦で敗れた日大藤沢の最後のロッカールーム
涙に暮れる選手を前に佐藤輝勝監督はこんな事を話しました。


胸張れよ、すごいいいゲームだったよ。 
お前たちは最後まで頑張ったんだから、泣く必要は何もない。 

ただな、人生と同じ。 一瞬、一瞬油断すると、ああいうことある。サッカーは人生と一緒なんだから、こういうこともある。
お前たちは日本一目指して頑張ったんだから、高校サッカーでもう日本一は目指せないけど、次、人生で何か一つでいいから日本一になれ。 

俺はもう一度、絶対日本一になるまで諦めない。 
誰か諦めたやついるのか? 誰も諦めないで頑張ったじゃないか。 これは俺の誇り。お前らの誇り。この仲間で出来た事を忘れるな。 すごいいいゲームだった。こっからだぞ、こっから。 ここからまた頑張るんだぞ! 忘れんなよ、この気持ち!



感動的ですね。
こんな事話されたら、選手だって涙は止まらないし、視聴者だってもらい泣きしちゃいますよね。

私も偶然、この特番を見ていたんですが、その中で異質なチーム、異質な監督がいました。
それが帝京高校サッカー部の廣瀬 龍監督。
最初に上げた『人生が変わる1分間の深イイ話』でも、司会の島田紳助が私と同じく、この廣瀬監督の話に感銘を受けていたようでした。

廣瀬監督が最後のロッカールームで話したのはこんな内容でした。


ちょっとしたマークの確認、そういう勝負の中で、隙がお前らの中にあったんだろうな。
いいか、サッカー続けていく3年の連中に言うけども、甘い! まだまだ精神的に甘いぞ、お前ら。 

2−0のビハインドでもっと飛び込んで、1点でも返してくるような選手たちかなと思ってたけど。 
後輩に、しんどい時に踏ん張れる姿を見せてくれなかった、お前ら。
色んな部分で、もっと選手自身が強くならないと。 いざとなった時に、そういった力が発揮できない。

サッカーだけじゃなくて。 よく肝に銘じて、厳しい言葉だけど、お前らの置き土産じゃねえけどな、よく3年生たち覚えておいてくれ。



すごいでしょ。3年間頑張ってきて、全国大会にまで行き、しかし2回戦で敗れ去ってしまった部員に対して、これだけの事が言える監督ってなかなかいないでしょ。
帝京というと私にとっては野球部の方がなじみがあって、前田三夫監督とはお話しした事もありますが、あの方もある意味鬼のような監督さんです。
選手に対してどれだけ厳しい言葉を掛けているかは、色々な方面を通じて入ってきますから、良く分かってます。

サッカー部の廣瀬監督の話を聞いて、やっぱり帝京高校の部活動に関する厳しさを知りました。
もちろん全部の部がそうではないと思いますけどね。野球部とサッカー部は全国区ですから。

で、この番組を見ていたまーぼ。

「総監も同じようなこと言うからなぁ。特に驚きはしないなぁ」

と、至って冷静に話していたそうです。

じつは去年の夏、日本選手権の最終日。3位決定戦の直後、私はダックアウト裏にいました。
試合後のミーティングを開いている姿を写真に納めようと思ったんですね。
そこで聞いたのは、廣瀬監督同様、総監督の3年生に対する厳しい言葉でした。
1年生の頃から「元気がない」「声がない」「覇気がない」などなど、やる気の面で厳しい言葉の数々をもらっていた現3年生。シニア最後の試合もそれを象徴するような0対8という一方的なスコアでした。
おそらく前日の準決勝で気力を使い切っちゃったんでしょうね。
そんな選手達に総監督が投げ掛けたのは、3年生達の「勝負に対する執念」「一球、一打に対する気力の無さ」でした。

思えばウチの代は褒められた事無かったねぇ。
去年卒業した現高校1年生は、日本選手権を迎えるにあたり「もうお前達に教える事はない。力を出し切れ」という素晴らしい言葉が贈られました。
それに対してウチの学年。同じく選手権前に「お前達にはまだまだ教えなきゃいけない事がたくさんある。だから負けるな。負けてしまっては指導したところで意味をなさない。勝ち続けて勝負し続けてるからこそ指導が出来るんだ。だからもう一度言う。負けるな。勝て!」ある意味ハッパを掛けられたといった感じですかね。

でも考えてみれば、全国制覇を狙う高校生と同じレベルの精神的な指導を受けていると言えるのかも知れませんね。
だからでしょうね。私もウチの選手達が高校で精神的に付いていけないと言うことはないだろうと確信しています。・・・帝京に進む選手以外はね(^_^;)
posted by かに at 14:46| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする